新装版 天地人 下 人の巻
~なかなか感動。いい作品でした~
【53冊目】
2022年3月13日に読み終わりました。
2週間前に上巻、そして昨日中巻を読み終わっていましたが、その下巻です。
シンプルに、感動しました。おもしろかったです。
まさか一日で読み終わるとは思っていませんでしたが、つい没頭してしまいました。
今回は大きく、天下分け目の戦いと、その後の兼続の変わり身について描かれていたと思います。
関ケ原については、超有名どころですが正直あまりわかってないです。なのに上杉家目線から入ることになるとは。
直江状、あんな感じだったんですね。そんなに煽っているようには感じませんでした。でも、あれで徳川が上杉討伐に動いたと考えると、なかなか面白いですね。
主役が直江兼続なので、関ヶ原での戦い自体は一瞬でおわったのか、と思ったらただただ1日で終わっていたのに驚きました。
東軍・西軍の戦いに負けてからが結構好きでした。自分が責任を取ってカッコつけて死ぬのも美しいけど、それって見方によっては逃げてるだけなんじゃないの?という前田慶次郎の言葉を受けて、苦しくみっともない生き方にはなってしまうが、残された民の指針として最後まで導き続けることこそが義だ、といっていろいろ我慢をして生きていく姿がかっこよかったです。上杉家が120万石から30万石に減封されたことについても、地味に兼続が頑張ったからなんとか30万石まで持っていけたんですね。
最終ページあたりは、なんだか感動してしまいました。中巻からは割と一気に読み進めたこともあって、兼続のこれまでの人生も振り返って考えられました。なんやかんやで徳川方を追い打ちしなかったことを悔やんでそうなのも、兼続は野心がないわけではないんだろうなあと思いました。それでもなお義を大切にし続けたからこそ、とんでもない理性を持っていると思います。悪人こそ救われるべき、みたいなことに近い感覚ですかね。
雪国は地の利が一見悪いように思えるが、雪深いからこそ稲穂が実り、また辛抱強い人が多いんだ、という言葉にはなんだか胸熱になりました。
天地人、読めてよかったです。影響を受けやすいんで、明日からの仕事も頑張れそうです。歴史って面白いんですね。いろいろな人の壮絶な人生があってこそ今があるんだと思うと、自分も頑張ろうという気持ちになれます。
もっとほかの歴史についても知っていきたいです。